CORROSION PROTECTION ADDITIVES OF HIGH AND LOW MOLECULAR WEIGHT CONSISTING OF EPOXIDE AS BASE MATERIAL

01-02-1994 дата публикации
Номер:
JP0006025687A
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Номер заявки: 5061010
Дата заявки: 25-02-1993

[1]

【発明の詳細な説明】
【0001】油またはグリースにより潤滑される、または保護される金属物体および構造体は、しばしば腐食に対する効果的な保護を必要とする。この理由から、抑制剤を上記の油またはグリースに添加する。この方法は、エンジングリース、水圧油、潤滑油、大部分の潤滑用グリースおよび一時的な錆保護剤に有用である。
【0002】時間の流れの中で、油またはグリース中で酸化抑制剤(不動態化剤)として、もしくは吸着抑制剤として作用する、または双方の様式で同時に作用する抑制剤が開発されてきた。酸化抑制剤の例は亜硝酸ナトリウムまたは亜硝酸リチウムであり、これらにはグリースおよびある種の有機の亜硝酸塩またはクロム酸塩中に固体塩として微細に分割されたものが可能である。油中に使用される抑制剤の最大のグループは、しばしば窒素化合物または硫黄化合物よりなる吸着抑制剤である。これらにはまたアミン類も含まれ、このアミン類は単独でも低級カルボン酸の塩としても使用される。
【0003】油中に使用される最も重要な抑制剤はアルカリ金属およびアルカリ土類金属の高分子量スルホン酸塩であり、これらはスルホン化した油(石油スルホン化物、合成スルホン酸塩)を中和することにより得られる。これらの高分子量の化合物は全般に、その極性スルホン酸基を経て金属表面に吸収される。これらの作用は一般に二様であって:陽極反応および陰極反応の双方を抑制する。この種の化合物の親油性部分が、その鉱物油中でのより良好な溶解性に寄与している。
【0004】他の添加剤との組合わせでのアルカリ土類金属スルホン酸塩の欠点は、低溶解性のアルカリ土類金属塩が生成して金属表面に沈着し、これが摩擦学上の効率を損なう可能性があることである。他の欠点は、高い加工温度で油が蒸発または燃焼して、たとえば極めて薄いシートのロール成形中に妨害となる無機塩が金属表面に残留することである。金属含有スルホン酸塩の製造中に重金属含有残留物、たとえば硫酸バリウムおよび硫酸亜鉛が生成することがその他の欠点である。
【0005】特に開放摩擦学系における金属含有腐食抑制剤の適用は、その高度の金属含有量の結果として微生物分解工程による生物分解性が抑制されるために限定されている。
【0006】本発明の目標は、鉱物油、グリース、および特に天然油、たとえばナタネ油中に添加剤として使用した場合に良好な腐食保護の原因となる、スルホン酸塩と同等な化合物を提供することである。
【0007】エポキシ化した脂肪酸エステル、好ましくはこの種の脂肪酸のメチルエステルと高分子量のスルホン酸との反応生成物が所要の諸性質を有することが見いだされた。
【0008】したがって本発明は、エポキシ化した脂肪酸エステル、特にエポキシ化した不飽和脂肪酸のメチルエステルと低分子量の、または高分子量のスルホン酸との反応生成物の有効量を添加することよりなる潤滑油、特に植物起源のものの腐食抑制を改良する方法に関するものである。
【0009】本発明記載の反応生成物は以下のようにして製造することができる:この反応に適したスルホン酸は、たとえば高分子量のモノアルキルベンゼンスルホン酸またはジアルキルベンゼンスルホン酸である。好ましいエポキシ化した脂肪酸エステルは、不飽和脂肪酸または脂肪酸混合物、たとえばナタネ油、アマニ油、ダイズ油または魚油の基剤となる脂肪酸のエポキシ化したメチルエステルである。上記のスルホン酸を、1.5-15重量%の、好ましくは4-8重量%のエポキシド含有量(エポキシ化したメチルエステルに対する酸素の重量%)を有する上記のエポキシ化した脂肪酸エステルと、10-6重量%(エポキシ化した脂肪酸エステルの量に対して)の量で、20-120℃の温度で、好ましくは30-60℃で反応させて液体生成物を得る。スルホン酸の量は、エポキシド基の1モルに対して約1モルの反応性のスルホン酸基が存在するように決定する。反応が完全には化学量論的でないならば、反応生成物は好ましくはなおエポキシド基を含有すべきである。好ましいスルホン酸は高分子量のジアルキルベンゼンスルホン酸である。
【0010】得られる反応生成物を油、特に天然油に、純粋な油を基準にして0.01-70重量%の、好ましくは0.05ないし5重量%の量添加して、通常の腐食抑制剤、たとえば金属スルホン酸塩および金属ナフテン酸塩よりかなり良好な腐食保護性を油に与える。
【0011】使用するスルホン酸とエポキシ化した脂肪酸メチルエステルとに応じて、解乳化性の生成物も乳化性の生成物も得られる。とりわけ良好な解乳化性挙動を有する潤滑剤の使用が、特に水圧油、ギア油および水蒸気タービン油に必要であり、これらの油にはHLP必要量およびCLP必要量が規定されている。
【0012】DIN  51524の第2章による水圧油 HLP は、腐食抑制、老化抵抗性を改良するための、また、摩耗を減少させるための添加剤を有する鉱物油の加圧液体である。
【0013】DIN  51524の第3章による潤滑油 CLP は、腐食抑制、老化抵抗性を改良するための添加剤、および摩耗を減少させるための添加剤を有する鉱物油である。
【0014】水圧プラントで生ずる不調を防止するために、水圧油は極めて微細な(たとえば3μmの)フィルターを通して容易に濾過し得るものでなければならない。本発明記載の反応生成物は、通常のスルホン酸塩とは異なり、しばしば濾過性を妨害する、甚だしい場合には油の濾過を不可能にさえする金属化合物を含有していない。金属を含有しないスルホン酸塩を使用する場合には、この種の困難には遭遇しない。極めて良好な濾過特性が結果として得られる。
【0015】本発明記載の反応生成物は、その撥水性と腐食保護性との故に、低沸点の炭化水素を基剤とする排水液体への添加剤として好適である。
【0016】迅速に生物分解し得る基剤油、たとえばナタネ油、ダイズ油および合成エステルに対するその高度の親和性の故に、本発明記載の反応生成物は迅速に生物分解する潤滑剤の配合剤用の好適な添加剤である。エポキシ化した天然の原材料の使用と金属イオンの不存在との結果として、その生物分解性は通常の添加剤、たとえば金属スルホン酸塩のものよりかなり良好である。
【0017】
【実施例】
実施例1
物質1gあたり KOH 79mgの酸価を有するモノアルキルベンゼンスルホン酸500gとナタネ油300gとを撹拌しながら40℃に加熱する。これに、5重量%のエポキシド含有量を有するエポキシ化したナタネ油400gを60分かけて少量ずつ添加する。続いて、この混合物を40℃でさらに4時間反応させる。得られる反応生成物は、さらに加工することなく腐食保護添加剤として使用することができる。
【0018】実施例2
物質1gあたり KOH 80mgの酸価を有するジアルキルベンゼンスルホン酸500gとナタネ油300gとを撹拌しながら40℃に加熱する。この混合物に、195gの2-エチルヘキシルグリシジルエーテルを60分かけて少量ずつ添加する。続いて、この混合物を40℃でさらに4時間反応させる。得られる反応生成物は、さらに加工することなく腐食保護添加剤として使用することができる。
【0019】実施例3
5重量%のエポキシド含有量を有するエポキシ化したナタネ油酸のメチルエステル500gを40℃に加熱する。これに、物質1gあたり KOH 78mgの酸価を有するモノアルキルベンゼンスルホン酸660gを60分かけて少量ずつ添加する。続いて、この混合物を40℃でさらに4時間反応させる。得られる反応生成物は、さらに加工することなく腐食保護添加剤として使用することができる。
【0020】本発明の主なる特徴および態様は以下のとおりである。
【0021】1.エポキシ化した脂肪酸エステルと低分子量または高分子量のスルホン酸との反応生成物の有効量を添加することよりなる、潤滑油の腐食抑制を改良する方法。
【0022】2.上記の有効量が上記の油を基準にして0.01ないし70重量%であることを特徴とする1記載の方法。
【0023】3.上記の潤滑油が植物油起源のものであることを特徴とする1記載の方法。
4.上記のエポキシ化した脂肪酸エステルが不飽和脂肪酸のメチルエステルであることを特徴とする1記載の方法。
【0024】5.1.5ないし15重量%のエポキシドを含有するエポキシ化した脂肪酸エステルをモノアルキルベンゼンスルホン酸またはジアルキルベンゼンスルホン酸と20ないし120℃で反応させることよりなる、改質された脂肪酸の製造方法。



[1]

PURPOSE: To obtain an improved corrosion protection compd. having the same function as sulfonates in using it as additives to mineral oil, grease and especially natural oil, for example rapeseed oil.

[2]

CONSTITUTION: A corrosion protection additive consists of a modified fatty acid obtd. by reacting an epoxidized fatty acid ester, which contains 1.5-15 wt.% epoxide, with mono alkyl benzene sulfonic acid or dialkyl benzene sulfonic acid at 20-120°C.

[3]

COPYRIGHT: (C)1994,JPO



【特許請求の範囲】
【請求項1】  エポキシ化した脂肪酸エステルと低分子量または高分子量のスルホン酸との反応生成物の有効量を添加することよりなる、潤滑油の腐食抑制を改良する方法。
【請求項2】  1.5ないし15重量%のエポキシドを含有するエポキシ化した脂肪酸エステルをモノアルキルベンゼンスルホン酸またはジアルキルベンゼンスルホン酸と20ないし120℃で反応させることよりなる、改質された脂肪酸の製造方法。