IRON-BASED ALLOY POWDER FOR POWDER METALLURGY, AND SINTER-FORGED MEMBER

16-06-2016 дата публикации
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WO2016092827A1
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Номер заявки: JP61-00-201509
Дата заявки: 08-12-2015

粉末冶金用鉄基合金粉末および焼結鍛造部材
[1]

 本発明は、粉末冶金製品の原料粉である鉄基合金粉末と、この鉄基合金粉末を原料として、焼結鍛造法で製造される焼結鍛造部材に関する。

[2]

 粉末冶金製品の中でも焼結鍛造製品は、自動車エンジンのコンロッドなど、特に高強度を要求される部材に使用されている。

[3]

 焼結鍛造製品の原料粉としては、純鉄粉にCu粉と黒鉛粉を混合したFe-Cu-C系の鉄基合金粉末が多くの場合用いられている(特許文献1~4)。また、原料粉にさらに切削性改善のためのMnSなどの切削性改善剤が添加されることもある(特許文献1、4および5)。

[4]

 ここで、近年、コンロッド向けの用途では、エンジンの小型化や高性能化などが進行していて、さらに高強度な材料が求められている。そのため、Cu量やC量の最適化に関する検討が行われているが(特許文献1、2および5)、強度向上の効果は限定的である。

[5]

 また、特許文献3には、鉄粉に、MoやNi、Cuなどの合金元素を予合金化させたものなどが提案されている。しかしながら、合金元素は高コストであるだけでなく、鉄基合金粉末中に、マルテンサイトなどの硬い組織を形成するために、かかる合金元素を含む鉄基合金粉末を用いた焼結体は切削性が悪くなるという問題点がある。

[6]

 これに対して、特許文献4では、Cuのみを鉄粉に予合金化することによって、焼結体の切削性を維持しつつ、焼結体強度を向上させるという技術が提案されている。

[7]

米国特許第6391083号明細書米国特許出願公開第2006/86204号明細書米国特許第390166l号明細書特表2011-509348号公報特許第4902280号公報特開平10-96001号公報特開平8-92604号公報特開2004-232004号公報

[8]

 しかしながら、前掲した特許文献4に記載された技術では、鉄基合金粉末粒子の硬度が上昇して圧縮性が低下する。このために、かかる鉄基合金粉末を用いた成形体の強度は低減しやすい。また、かかる鉄基合金粉末の成形は、高圧縮力を必要とするために、成形金型が擦り減りやすく、成形金型の寿命低減を招くといった問題点があった。なお、これらの問題に対して、鉄粉にCu粒子を拡散付着させて圧縮性を確保する技術(特許文献6)が提案されているが、焼結後のCuの分布が不均一となりやすく、強度向上の効果は限定的である。
 また、焼結体の強度向上の方策としては、焼結温度を高温とすることも考えられるが、大量のエネルギーを消費するために、焼結温度は低温化することが望まれている。

[9]

 本発明は、上記した従来技術の課題を解消して、従来のCu予合金化鉄基合金粉末よりも圧縮性に優れると同時に、従来のCu粉末を混合した鉄基合金粉末よりも低温で焼結したとしても、高強度な焼結鍛造部材を製造することが可能な粉末冶金用鉄基合金粉末を提供することを目的とする。
 また、本発明は、その鉄基合金粉末を用いた焼結鍛造部材を提供することを目的とする。
 なお、本発明で高強度とは、Cu量が同等の場合に、焼結鍛造した後の部材強度が従来の焼結鍛造した後の部材強度よりも高くなることを意味する。

[10]

 また、原料鉄粉に、Cuを予合金化させた従来技術としては、前掲特許文献4がある。しかしながら、この技術は、予合金化後の原料鉄粉を黒鉛粉とのみ混合して焼結した後の、原料鉄粉中のCu分布の均一性を高めるためものである。したがって、この技術は、圧粉成形時の圧縮性と焼結鍛造後のCu分布の均一性とを両立させるための最適なCu配分(予合金Cuと拡散付着Cuとの比)を示唆するものではない。

[11]

 すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.Cuを予合金化した原料鉄粉の表面にCuを粉末の形で拡散付着させた鉄基合金粉末であって、Cuを2.0~5.0質量%含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
 上記Cuの1/10~8/10は上記原料鉄粉の表面に拡散付着し、かつ残りのCuは予合金化している粉末冶金用鉄基合金粉末。

[12]

2.前記1に記載の鉄基合金粉末を原料とする焼結鍛造部材。

[13]

 本発明によれば、鉄粉表面のCu分布がより均一になるため、従来のFe-Cu-C系の鉄基合金粉末に比べて、低い焼結温度でも焼結後の部材中のCu分布が均一となる。このため、機械強度が高い焼結鍛造部材を低コストで製造することができる。

[14]

 以下、本発明を具体的に説明する。
 本発明において、鉄基合金粉末に含まれるCu量は2.0~5.0質量%の範囲とする。
 鉄基合金粉末に含まれるCu量が2.0質量%に満たないと、Cu添加による焼結鍛造部材の強度向上効果が十分ではなくなる。一方、鉄基合金粉末に含まれるCu量が5.0質量%を超えても、5.0質量%のCu添加の場合に比べて、焼結鍛造部材の強度はさほど向上しない。このため、鉄基合金粉末に含まれるCu量の上限は5.0質量%とする。
 なお、上記Cu以外の鉄基合金粉末の残部はFeおよび不可避的不純物である。

[15]

 また、本発明は、上記鉄基合金粉末に含まれるCu量の1/10~8/10を、予合金化された原料鉄粉の表面に粉末の形で拡散付着させ、残りのCuは原料鉄粉中に予合金化させておくことが最大の特徴である。

[16]

 上記拡散付着させるCu量が鉄基合金粉末に含まれるCu量の1/10に満たないと、鉄基合金粉末の圧縮性向上の効果が低くなる。一方、拡散付着させるCu量が鉄基合金粉末に含まれるCu量の8/10を超えると、予合金化された原料鉄粉の表面上でのCu分布の均一性が向上せずに、焼結鍛造部材の強度向上効果が限定的となる。

[17]

 また、本発明において、予合金化された原料鉄粉の表面に粉末の形でCuを拡散付着させるとは、予合金化後の原料鉄粉の表面に、平均粒径(d50):50μm以下程度、好ましくは20μm以下程度のCu粉末を、拡散付着させることを意味する。なお、ここで言うCu粉末の平均粒径(d50)とは、レーザー回折・散乱法によって体積基準で積算粒度分布を計測し、その値が50%となる粒径を言う。

[18]

 本発明の鉄基合金粉末を樹脂に埋め込んだ後研磨して、その粒子断面の元素分布をEPMAでマッピングすると予合金化されたCuの分布が観察される。一方、鉄基合金粉末の粒子表面をEPMAでマッピングすると、鉄基合金粉末の粒子表面は、拡散付着したCu粉末によって、粒子内部よりもCuが濃化している様子が観察される。

[19]

 なお、Cu粉末粒子が細かいほど焼結鍛造後のCuの均一性は良くなるが、平均粒径が20μm以下の金属銅粉はコストが高い。そのため、金属銅粉を原料とした場合のCu粉末の平均粒径の下限値は、10μm程度とすることが好ましい。また、本発明で銅源として適用できる粉末は、金属銅や酸化銅など、鉄基合金粉末に用いられる従来公知のものを適用することが可能である。
 さらに、特許文献7に例示される酸化銅粉は、20μm以下の粒径であっても比較的低コストであるため、好適に適用することができる。

[20]

 本発明に用いる鉄基合金粉末の原料となる鉄粉(本発明では、原料鉄粉という)は、鉄基合金粉末用に用いられる公知のものであれば、いずれの粉末でも使用することができる。
 なお、本発明における原料鉄粉の不純物量は、Cが0.01質量%以下、Oが0.15質量%以下、Siが0.05質量%以下、Mnが0.12質量%以下、Pが0.015質量%以下、Sが0.015質量%以下、Crが0.03質量%以下、Nが0.01質量%以下およびその他の元素が0.01質量%以下に抑制されることが望ましい。

[21]

 また、原料鉄粉の粒径は任意であるが、工業的に低コストで製造できるのは、水アトマイズ法では、平均(D50)で30~150μmの範囲のものである。従って、原料鉄粉の粒径は、水アトマイズ法を用いる場合、平均(D50)で30~150μmの範囲のものが好ましい。
 なお、ここで言う原料鉄粉の平均粒径(D50)とは、JIS Z 2510に記載の乾式ふるい分け法で測定したものである。そして、平均粒径は、かかるふるい分け法で測定した粒度分布から質量基準の積算粒度分布を算出し、その値が50%となる粒径を内挿法で求めたものである。

[22]

 次に、原料鉄粉の表面に粉末の形でCuを拡散付着させる方法について説明する。
 本発明に用いられる拡散付着方法は、鉄粉等の表面にCu粉末を拡散付着させるための常法に従えば良いが、後述する拡散付着熱処理を用いることが好ましい。なお、Cu粉末として酸化銅粉を用いた場合には、還元雰囲気で拡散付着熱処理を行うことによって酸化銅粉が還元され、予合金化された原料鉄粉の表面に金属Cu粉が付着した本発明に従う鉄基合金粉末となる。

[23]

 次に、本発明に従う鉄基合金粉末の製造方法について説明する。 
 前記した原料鉄粉に対し、前記した成分範囲のCuを予合金化したのち、従来公知の任意の方法(水アトマイズ法、ガスアトマイズ法または電解法など)で、Cuが予合金化された原料鉄粉とする。なお、水アトマイズ法を適用することによって低コストで製造することが可能となるので、Cuが予合金化された原料鉄粉の製造には、水アトマイズ法を適用することが好ましい。

[24]

 熱処理:本発明では、原料鉄粉に含まれる酸素や炭素を除去する目的で、還元雰囲気中、800~1000℃の温度範囲で0.5~2時間程度保持する熱処理を行うことが可能である。

[25]

 Cu粉末混合:Cu予合金化後の原料鉄粉とCu粉末とを、従来公知の任意の方法(V型混合機、ダブルコーン型混合機、へンシェルミキサまたはナウターミキサなど)を用いて混合する。なお、粉末混合時には、混合Cu銅粉末の偏析防止のために、マシン油などの結合剤を添加しても良い。

[26]

 拡散付着熱処理:上記Cu粉末の混合物を、還元雰囲気(水素ガスや水素窒素混合ガスなど)中で、700~1000℃の温度範囲で0.5~2時間程度保持する熱処理を施すことによって、Cu粉末が予合金化後の原料鉄粉の表面に拡散付着する。
 なお、前記した事前の酸素や炭素を除去する熱処理を省略した場合には、この工程で原料鉄粉に含まれる炭素や酸素が除去される。
 また、本発明における拡散付着の方法は、従来公知の任意の方法を用いることが可能であるが、例えば特許文献6に記載された方法や、特許文献8に記載された方法であっても好適に使用することができる。

[27]

 粉砕および分級:本発明では、ハンマーミルなど公知の任意の方法で粉砕したのち、篩などによって所定の粒度に分級することができる。
 本発明において、鉄基合金粉末の平均粒径(D50)は、取り扱いの容易性等から、原料鉄粉と同様に30~150μm程度とするのが好ましい。なお、ここで言う鉄基合金粉末の平均粒径(D50)は、原料鉄粉の平均粒径と同様の方法で測定し、求めることができる。

[28]

 次に、本発明の鉄基合金粉末を用いた焼結鍛造部材の製造方法(焼結鍛造法)について説明する。
 前述した鉄基合金粉末に、所定量(例えば、0.3~0.8質量%)の炭素を、黒鉛粉の形態で混合(混合法は公知の任意の手段が適用可能)する。
 なお、黒鉛粉は天然黒鉛や人造黒鉛、カーボンブラックなど、従来公知のものがいずれも適用可能である。

[29]

 また、本発明の鉄基合金粉末に対し、さらにCu粉を混合して、焼結鍛造部材の最終的なCu量を調整することも可能である。

[30]

 同時に(または別工程で)、ステアリン酸亜鉛などの潤滑剤を0.3~1.0質量%の範囲で混合してもよい。さらに、MnSなど、切削性を改善する物質を、粉末の形で、0.1~0.7質量%の範囲で混合することも可能である。

[31]

 ついで、金型を用いて所定の形状に圧縮成形する。かかる圧縮成形は、焼結鍛造の際に用いられる公知の技術を用いれば良い。
 さらに、不活性または還元性の雰囲気で焼結する。焼結温度は1120~1250℃の範囲が好ましい。なお、焼結温度は、高温ほどCu分布が均一となって好ましいが、高コストとなるため、本発明では、1120~1250℃の範囲が好ましい。より好ましくは、1120~1180℃の範囲である。

[32]

 ここで、上記焼結前に、上記潤滑剤を除去するため、400~700℃の温度範囲で一定時間保持する脱脂工程を追加してもよい。

[33]

 本発明では、焼結後に冷却せず連続して、または一旦冷却した後再加熱して、熱間で鍛造する。なお、鍛造条件は公知のもので良いが、鍛造時の温度は1000~1200℃の範囲が好ましい。

[34]

 上記した以外の焼結鍛造部材の製造条件や設備、その方法等は、公知のものを適用することができる。

[35]

・鉄基合金粉末の製造
 表1に示すように、Cuをl.0~6.0質量%添加した溶鋼を、水アトマイズ法を用いて、Cuが予合金化された原料鉄粉を製造した。なお、一部の原料鉄粉は、Cuの予合金化を行わなかった。また、原料鉄粉の不純物含有量は、いずれも、Si≦0.05質量%、Mn≦0.15質量%、P≦0.025質量%およびS≦0.025質量%であった。
 ついで、Cuを予合金化した原料鉄粉およびCuを予合金化しなかった原料鉄粉に、平均粒径:25μmの電解銅粉を拡散付着用のCu源として添加し、V型混合機を用いて15分間混合した。なお、一部の条件では、かようなCuの添加を行わなかった。拡散付着用のCu源としては、平均粒径15μmのアトマイズ銅粉(No.4A)、平均粒径5μmのアトマイズ銅粉(No.15)、あるいは平均粒径2.5μmの亜酸化銅粉(No.14、およびNo.17A)を用いた。また、No.16は、本発明の鉄基合金鋼粉に所定量のCu粉をさらに混合した。
 さらに、これらの粉末に対し、以下の拡散付着熱処理および粉砕を施した。
 拡散付着熱処理:水素雰囲気中、温度:920℃で、30分間熱処理して、表1に示した成分の鉄基合金粉末を製造した。
 粉砕:ケーキ状に固化した熱処理体を、ハンマーミルを用いて粉砕し、目開きが180μmの節で分級して、篩下を製品とした。粉砕後の製品のC量およびO量は、いずれの条件でも、C≦0.01質量%、O≦0.25質量%であった。なお、亜酸化銅をCu粉として添加したNo.14およびNo.17Aは、この処理によって亜酸化銅が金属銅に還元されていることを確認した。

[36]

・焼結鍛造部材の製造および評価
 鉄基合金粉末:100質量部に対して、黒鉛粉:0.6質量部、潤滑剤(ステアリン酸亜鉛):0.8質量部、およびMnS粉末:0.6質量部を添加して、ダブルコーン型混合機を用いて混合し、混合粉を得た。
 この混合粉を、10mm×10mm×55mmの直方体形状に、所定の圧力で、圧縮成形した。圧縮成形後の圧縮密度を表1に併記する。
 ついで、RX雰囲気で、表1に記載した焼結温度で20分間焼結した。
 さらに、室温まで一旦冷却した後、1120℃まで加熱して鍛造し、部材密度:7.8Mg/m以上となる試験片を作製した。
 この試験片から、長さ:50mm×直径:3mmの引張試験片を切り出して、降伏応力および破断前最大応力(引張強さ)を測定した。
 測定結果をさらに表1に併記する。

[37]

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[38]

 Cu添加量が本発明の範囲より小さいNo.1は、発明例に比較して降伏応力が低い。また、Cu添加量が本発明の範囲より高いNo.24は、圧粉密度が低位となってしまった。

[39]

 原料鉄粉にCuを混合しただけの、従来例(No.2、No,7およびNo.8)は、それぞれ、Cu添加量を始めとするその他の条件が同一の発明例と(No.2はNo.3Aおよび4~5と、No.7はNo.9~11と、No.8はNo.12と)比較して焼結鍛造後の降伏応力が低い。これは、鉄粉表面のCu分布の不均一性が原因であると考えられる。

[40]

 予合金化後の原料鉄粉にCuを拡散付着しない従来例(No.6、No.19、およびNo.23)は、それぞれその他の条件が同一の発明例と(No.6はNo.3Aおよび4~5と、No.19はNo.9~11および16~17と、No.23はNo.20~22およびNo.21Aと)比較して圧縮密度が低く圧縮性が悪い。原料鉄粉にCuが過大に予合金化されているのが原因であると考えられる。

[41]

 Cu拡散付着量が本発明の範囲より低い条件(No.18)は、その他の条件が同一の発明例(No.10~11、16~17)に比較して圧縮密度が低く圧縮性が悪い。原料鉄粉の素地にCuが過大に予合金化されているのが原因であると考えられる。

[42]

 Cu拡散付着量が本発明の範囲より高い条件(No.3、No.8A、およびNo.19A)は、それぞれその他の条件が同一の発明例と(No.3はNo.3Aおよび4~5と、No.8AはNo.9~11および16~17と、No.19AはNo.20~22およびNo.21Aと)比較して降伏応力が低い。焼結部材内のCu分布の不均一性が原因であると考えられる。

[43]

 拡散付着したCu粉の粒径が小さい水準(No.4AおよびNo.15)は、Cu粉の粒径が粗くその他の条件が同一の水準(それぞれNo.4およびNo.12)に比較して、降伏応力および引張強さが一段高い値となっている。これは、鉄粉表面のCu分布がより均一であるからと考えられる。

[44]

 また、平均粒径が2.5μmの亜酸化銅粉を拡散付着させるCu粉として用いたNo.14は、Cu粉粒径が粗くその他の条件が同一のNo.12よりも降伏応力および引張強さが一段高くなっている。一方、Cu粉粒径が粗く焼結温度を1250℃としたNo.13とほぼ同等の降伏応力および引張強さを示している。これは、拡散付着させるCu粉の粒径が小さいほど、低い焼結温度でも焼結部材中のCu分布が均一となって、本発明の効果がより顕著に発現することを示している。

[45]

 なお、鉄粉にCuを混合した従来例で、焼結温度が1170℃のNo.8よりも、焼結温度が1120℃の発明例(No.10~11および16~17)の方が、降伏応力が高くなっているのは、本発明に従うことで、低い焼結温度でも焼結部材中のCu分布がより均一になっていることが原因であると考えられる。



[1]

The present invention contains 2.0-5.0% by mass of Cu, the remainder comprising Fe and unavoidable impurities, 1/10-8/10 of the amount of Cu being diffused and bonded in the form of a powder to the surfaces of an iron powder which is a raw material for an iron-based alloy powder, and the remainder of the Cu being included as a pre-alloy in the iron powder, whereby an iron-based alloy powder for powder metallurgy is obtained which enables manufacturing of a sinter-forged member having excellent compressibility relative to the conventional Cu pre-alloyed iron-based alloy powder while at the same time having high strength despite being sintered at a lower temperature than a conventional-type iron-based alloy powder in which Cu powder is mixed.



 Cuを予合金化した原料鉄粉の表面に、Cuを粉末の形で拡散付着させた鉄基合金粉末であって、Cuを2.0~5.0質量%含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、
 上記Cuの1/10~8/10は上記原料鉄粉の表面に拡散付着し、かつ残りのCuは予合金化している粉末冶金用鉄基合金粉末。

 請求項1に記載の鉄基合金粉末を原料とする焼結鍛造部材。